誠品生活日本橋(誠品書店)に行ってきました。
2019年09月27日にオープンした書店。
誠品書店はもともと台湾発の書店です。
以前台湾の本店に行きましたがそりゃもうキレイな造りでした。
あの蔦屋書店は、誠品書店のいいところを見習って作られたおしゃれ書店らしいです。
そのお手本にしたという本家がついに日本にやってきたというわけです。
台湾と日本の文化をつなぐ、今までの一般的な書店とは本のセレクトにこだわったアーティスティックな場所でした。
色んな棚の前で立ち止まって知らない本を手にとったりしていたら、
軽く2〜3時間経って日が暮れていました。
「もともと台湾が好きだー」とか
「おしゃれな本屋でのんびり本に出会いたい」といったニーズに
ばっちり応えてくれるかと思います。
やっぱりどことなく蔦屋書店っぽい雰囲気もあるので、
そもそも蔦屋書店が好きな人はすんなりフィットするのではないかと。
目次
コレド室町テラスの2Fに誠品生活日本橋(誠品書店)があります
コレド室町テラスというショッピングや楽しめるビルです。
レストランも多くあります。
1Fの入り口から入って、エスカレーター前に
「2Fに誠品生活」の表示がありました。
2Fに上がると「誠品生活日本橋」の表示。
フロアマップです。
上のグレーの部分が誠品書店です。
ぼくはたまたま反時計回りで行きましたが、いい選択でした。
反時計回り(マップのアルファベット順)に見ていくのが面白いと思いますよ。
【店内】雑誌Cから始まってA→I、文具
C-雑誌
店内に入ってまず最初にあるのがこの雑誌ゾーンです。
女性誌が平積みされていて、サイドに男性誌。
洋雑誌も扱っていました。
POP(案内板)がモノトーンの素材で、蔦屋書店を連想しました。代官山っぽい。
店員さんが通りかかり、なんだか制服も蔦屋っぽいです。白シャツに黒ベストでした。
タピオカドリンクの「ジアレイ」も入ってました。
通路をはさんで行列ができていました。
「写真推薦」のいわゆる写真集コーナーがありました。
ぼくが好きなマイケル・ケンナやセバスチャン・サルガドの本のジェネシスがあったりしてテンション上がりました。
発売されてからかなり経っている写真集をあえて平積みしているあたり、
やはり既刊に力を入れている印象です。
A-芸術
美術書や建築関係、時代に合わせた選書などを取り扱ったフロアです。
奥にテーブルや椅子が見えたので、ゆくゆくはこの区画でワークショップなどをやっていくのでしょうね。
白っぽい明るい雰囲気で、ゆったりとした空間です。
たった今、世界で何が起きているかという時代に合わせた選書もしていました。
副業について…とか。
台湾と日本、ひいては世界の文化や情勢などを学ぶことができます。
(この日はたまたま何かの取材?撮影?が入っていて気まずかったのですぐ移動してしまいました)
B-誠品選書・企画展
選書や企画展のゾーンです。
撮影OKのものは撮ってもいいとのことでした。
ネタバレが好きじゃないので、作品ではなく「撮影OK」マークを撮りました。
ぜひ実物を見に行ってみてください。すごかったです。
選書された文庫本に、スリップの形のPOPがつけられているのは頭いいと思いました。
自然に溶け込むし、回収もラクですね。
選書は月に1度発表で、台湾の誠品書店の「誠品選書」も同時に発表。
面白いこころみです。
D-新刊
新刊ゾーンにレジもあります。お会計の時に新刊の前を通ることになります。
「新刊」と言いながらも、去年発売された小説を平積みしていたり面陳していたので、
やっぱり一般書店とは新刊の解釈がちょっと違うみたいです。
検索機もありました。
通路の「注目の洋書」にはHARUKI MURAKAMIやKAZUO ISHIGUROが。
まだオープンして間もないからか、大御所の作品がいろいろありました。
これからの売れ方を見て、だんだんとコアなチョイスになっていくのかもしれませんね。
E-人文社会
そこかしこに、のれんがあります。居酒屋に入るごっこができます。
「やってるー?」つって。
日本というか江戸を意識した内装なので、いたるところに和の心が見え隠れしているのにここで気づきました。
人文・社会に入って気づいたのがもうひとつ。
タテの棚とヨコの棚が混在してるのは珍しい気がしました。
面陳は面陳。差しは差し。
本のチョイスもやはり既刊に重きを置いているって感じ。
F-商業
このへんの通路には「文庫推薦」や「新書推薦」、
「哲学/宗教推薦」などがありました。
推薦は一般的な新刊書店でいう話題書なイメージですかね。
商業の棚には
自己啓発の本や経営の本などがありました。
立ち読みはゼロ。
この日はたまたまでしょうが、
メインストリートは混んでいるけど中の方は空いていました。
オープンしたてで物珍しさでしょうね。
アジアからのお客さんも多い印象。
G-生活風格
通路にはなにやら会員登録を促すカウンターやタッチパネルの機器がありました。
メンバー募集?とは?
普段からあまり会員カードというものに興味がないので「ふーん」という感じ。
気になる人は登録してみてください。きっとイイことがあります。
生活風格のゾーンは
語学や海外文学が揃っていました。
スポーツやアウトドア、料理の本もあり
趣味系などの実用書がいっぱいでした。
H-旅行、児童
通路の「児童推薦」には絵本。
ぐりとぐらがありました。あとはヨシタケシンスケやはらぺこあおむしなど。
まずは様子見でメジャーなタイトルを集めた感じ。
ぼくが好きな100万回いきたねこ
がいない…
きっと切り札として取ってあるんだな。そうだ、そうに違いない。
次。
Hのゾーンは
旅行や児童書にかなりスペースを使いながらも、
医学や漢方、健康に関するものも多く扱っていました。
ダイエットで1棚使うってすげえな
気功や太極拳、呼吸の本もある感じがアジアンな雰囲気。
児童書で言うと
「やかまし村の子どもたち」っていう岩波少年文庫の作品も好きなんですが、
それがシリーズ全3冊そろっていたのも個人的にポイント高い。(春夏秋冬といつもにぎやかもあった)
「受賞絵本」という棚は、何かの賞をとった作品を集めたようでした。
ここだけ同タイトルを複数差しでおいてありました。
I-文学図書
EからHの奥が、文学図書というくくりで
棚ごとにジャンル分けしつつワクワク感のある造りです。
窓際のベンチは若干奥まっているので、引きこもりながらお気に入りの一冊を探せます。
また、大量に文庫本がありました。
マジで大量。
いつもぼくが書店に行った時に気にする岩波文庫の量。
青が1.5棚。
白が0.5棚。
緑が1棚。これは多い方ですね。
黄色が0.5棚。
うむ。
誠品文具
おしゃれな文房具がたくさんありました。
よくあるモレスキン、カバン、ペリカンの万年筆…
もちろんリーズナブルなジェットストリームのボールペンもありました。
ぼくが普段から使っているトラベラーズノートがあったのがちょっとテンション上がったかな。
「藍濃道具屋」という染料のインクがありました。染め物に使うのかな?
これは台湾発のメーカーかもしれないです。
好きな浅葱色(あさぎいろ)の染料も見つけてテンション上がったんですが、使いみちが思い浮かばなかったので今回はスルー。
色鉛筆やマスキングテープもいろいろありました。
コクヨの商品が多かった印象。カッコいいハサミとか。
あと初めて見て心惹かれたのが、PASTA(パスタ)という画材。
クレヨンみたいな書き心地で、水彩固形ゲル描画材というらしいです。
営業時間・アクセス
誠品書店は、「誠品生活日本橋」というショップの集合体の一部です。
名前の通り東京日本橋にあります。
【営業時間】10:00〜21:00
年末年始は不明ですが、おそらくCOREDO室町テラスのスケジュールに合わせるのかな。
【アクセス】
[最寄り1]東京メトロ半蔵門線「三越前」A8またはA10出口からすぐです。
徒歩1分。
どちらからでも信号渡ってすぐです。出口からコレド室町テラスのビルが見えます。
[最寄り2]JR総武本線「新日本橋」2または3番出口からすぐ。徒歩1分。
これもそれぞれ信号渡ってすぐです。
[徒歩10以内]東京メトロ銀座線「日本橋」A12出口から出て右(北)へ。
10分程度歩きます。三菱UFJ銀行がありました。
橋を渡って
日本国道路元標の前を通ったりしていきます。
【徒歩15分以内】東京メトロ日比谷線「小伝馬町」1番出口からだと、左(西)へ徒歩15分以内です。
こちらも直進のみなので方向がわかれば迷いにくいはずです。
実際に帰りに歩いてみましたが、成城石井やフレッシュネスバーガーがありました。
フェイントに気をつけて
近くに似た名前の建物が複数あります。
コレド日本橋(COREDO日本橋)という建物や、コレド室町1・2・3ではないです。
正解はコレド室町テラスという建物。ぼくは引っかかりそうになりました。
困ったら、「マンダリンオリエンタル東京」
というホテルを目指してくださればよいかと思います。
そのホテルの向かいにコレド室町テラスのビル(の中の誠品生活日本橋)があります。
まとめ、既刊を選書して魅せるスタイルの書店
東京は日本橋にできた
誠品書店に行ってきました。
前評判でも報じられていましたが、文庫本のちからの入れ方もすばらしいです。
「選書」を大きな軸としているのもあり、
一般的な新刊書店とはスペースの使い方が違います。
ガンガン既刊を推してくるので発見も多いです。
アートや建築、絵本なども充実しているので、本の出会い買いが捗ることでしょう。
これからどんどん体験型のイベントやトークショーなどもやるのかな。
台湾と日本の文化をつなぐ意思がうかがえる品揃えでした。
誠品生活の方もちらっと見ましたが、雑貨や食べ物、スキンケアアイテムなど台湾メーカーのものや日本の伝統的な品物などいろいろありました。
気がついたら2〜3時間経っていてすっかり日が暮れたので退散。
外に出てすぐにマンダリンオリエンタルが見えて
そっちにもいつか泊まりに行きたいなーなんて考えつつ、ホクホクした気持ちで店を後にしました。
特製紙袋とブックカバー、買った本
紙袋に入れてもらいましたが、グランドオープンと書かれた特製の紙袋でした。
ブックカバーは2種類から選べて、ベージュかモスグリーン。
今回はモスグリーンを選びました。
せっかくなら選書の棚から買おうと思って、
建築の本で「日本の建築家はなぜ世界で愛されるのか」
建築系は全然読んだことがなかったので、選書ですすめてくれるのは助かります。
後はレオナルド・ダ・ヴィンチ生誕500年の棚を見た影響で、
「もっと知りたいレオナルド・ダ・ヴィンチ 改訂版: 生涯と作品」
建築や芸術は縁遠いので、そこが強い誠品書店はとても気に入りました。