世界でいちばん美しい村
という映画を見てきました。
昨日、4/18(火)、新宿ピカデリーにて。
この映画は2015年4月にネパールを襲った大地震の震源地にほど近いラプラック村が舞台となっています。
その地震のマグニチュードは7.8。地盤が緩み、村での生活が困難になった村人はグプシと呼ばれる、村からさらに高い標高2700mの高地でキャンプ生活を送っています。
監督の写真家、石川梵(いしかわぼん)さんは地震の後すぐに現場へ駆けつけました。
当初は「被災してから復興していく様子」を撮影する予定でしたが、通ううちにそこに住む人々に愛情を感じ、本当の家族のような感覚が芽生えて「生きていく人々」を撮るようになります。
一人の少年と出会います。輝くような瞳の少年です。名前はアシュバドル。
案内してくれたアシュバドルとその家族を軸に、ストーリーは展開してゆきます。
はるか遠くの異国、ネパール。
ラプラック村はチベットの伝統的宗教ボン教を信仰し、いろいろな儀式やお祭りが行われます。
そこには3.11東日本大震災が起こった日本とは気候も伝統も生活様式も異なる景色が広がっています。日本の方が経済発展しています。
けれど、そこに住む人々の笑顔。最愛の人の死を悼む表情を見ていると、
豊かさとは何か?家族とは何か?
と、考えずにはいられませんでした。
あえて淡々と進むストーリーに、ドローンで撮影されたヒキの画、そして作中を通して流れるバンスリという民族楽器の奏で。(スペイン在住ネパール人のビノード・カトゥワルという音楽家がボランティアで作曲を担当、素晴らしかったです)綺麗でした。
そして極め付けは、エンドロールで流れる曲。日本の*はなおと*という岩手出身のユニットの「Ndanahan」という曲。
Ndanakhan=んだなはん
とは、岩手の方言で「そうだよね」という意味だそうです。
昨日は特別に上映後にトークショーがあったのですが、石川梵さんも買って帰ったプログラムでも「Ndanahan」ベタ褒めです。笑
けど、間違いないです。本当にいい曲でした、「Ndanahan」。
石川梵さんと、ナレーションを担当された倍賞千恵子さんのトークショー。
すごく染み込む何かがありました。すっきりしっとりスーっという感じです。
さらに、バンスリのライブ。(作曲者さんとは別の演奏者パンチェラマさん、なんと即興で生演奏!)
さらにさらに、*はなおと*さん登場。「んだなはん」聞けました。感動しました!
世界でいちばん美しい村サイト https://himalaya-laprak.com/
盛りだくさんの内容で、たいじなものをたくさんもらえたような気分になりました。
【追記】世界でいちばん美しい村がいつもまにかアマゾンプライムビデオで見られるようになってました。レビューもいい感じ。なんだか嬉しい。